第123回目「一瞬で信じこませる話術 コールドリーディング」(石井裕之著)
<ポイント>
- コールドリーディングとは
- 人の心理とは
- 心を開かせるには
<対象となる人>
- 人間関係を良くしたい人
- 騙されたくない人
- 人間心理を知りたい人
<Principle(面白いこと3点)>
- 記憶は加工される
- 最大の関心事は自分自身
- 質問と気付かれずに質問する
<So What?/True? (Answerは皆さんも考え下さい)>
- 騙される人は、心に隙があるのか。それとも信じやすい人なのか。ラポール(信頼関係)を築くテクニックとして、NLPでは経験の共有がある。この本で言うように自分が見られたいことを言ってくれる人に対してもラポールは築けるのか。
この本に興味を持てば→
著者の本は、5/15付けブログ(「強いリーダーはチームの無意識を動かす」)でも取り上げました。NLPも習得されている方です。この本では、なぜコールドリーダーは人の心がわかるのかについて、例を交えながら説明されています。
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<抜粋>(かっこ内は私の意見)
(青(客観重要、まあ大事)、赤(客観最重要、すごく大事)、緑(主観大切、おもしろい))
1.コールドリーディングとは
- コールドリーディング(Cold Reading):「まったく事前の準備なしで初対面の人を占うこと」「人の心をその場で読むこと」
- 心理さえ誘導できれば、後はおよそどんなことでも信じさせることができる
- 悪意のあるコールドリーダー:“ふんだくろう”と狙っているものが大きいほど、信頼を確立するのにじっくりと時間をかける
- 騙されるとき→騙される側から「この人の言うことが本当であって欲しい」という気持ちになってしまう
2.心理を利用
- バートラム・フォーラー(心理学者):「人間の自己評価はいい加減なものだ」
- 人間にとって一番感心のあるもの=“自分自身”、“自分”以上に関心のあるものなどない <<そう言えば、写真もまず自分の写りからチェックする時が多い>>
- 「この人の言葉は私だけに向けて話された言葉だ」と相手に思わせる設定を作ることが必要
- セレクティブメモリ:意識に強くアピールした記憶だけが残る⇔その他のどうでもいいことは、それを見たり聞いたりしたという事実さえ忘れてしまう
- 記憶:“加工”された上で思い出される⇒その加工に影響するのがセレクティブメモリ
- 80%のミスをしても20%がヒットすれば、相談者の心の中には「ズバリ言い当てられた!」という印象だけが残る
- アンビバレンス:二面性
- 「相反する二つの面からその人を評価すれば、必ずヒットする」
- “ある人の親友を描写するには、その人とまったく反対の性格や容姿を描写すればいい”
- 騙される人は「そのウソを信じたい」と、心のどこかで強く思っている
- コールドリーダの狙い:無意識のうちに心を開きやすいモードにする
3.テクニック
- ストックスピール(Stock Spiel):リーディングのネタになりそうな、誰もが体験するようなことをリーディングしたもの
- ストックスピールに対する相談者の反応を見ながら、すこしずつ絞り込んで、もっと具体的なリーディグに結びつける
- 相談者が聞きたいと思っていることを言ってあげる⇒コールドリーディングの基本中の基本
- 人間をMeタイプとWeタイプに分ける(100%偏る人はいない)
- Meタイプ
- “私”を基準に考え、感じ、行動する
- 仕事に対するモチベーションは、“自己実現”
- 自分の左側の方が「リラックスできて安心できる側」⇒右側に人を置きたい
- 右肩にバックを提げる
- ウインクは右目を閉じる
- 恋愛に求めるものは“自分を高めるため”のもの
- Weタイプ
- “私たち”を基準に考え、感じ、行動する
- 仕事に対するモチベーションは、“奉仕”
- 自分の右側の方が「リラックスできて安心できる側」⇒左側に人を置きたい
- 左肩にバックを提げる
- ウインクは左目を閉じる
- 恋愛に求めるものは“一体感”
- 質問だと悟られずに質問する
- ヒットが一つあれば、相談者を一気に引きつけることできまる。コールドリーダーはリーディングのあちこちにこういう“賭け”をいくつも仕込む
- サトルネガティブ(Subtle-Negatives)
- 否定疑問文をそれと悟られないようにさり気なく使う
- はったりをヒットさせる仕掛け
- 「〜ではありませんよね?」
- サトルクエスチョン(Subtle-Question)
- 「質問しているということを悟られずに質問する」テクニック
- 「思い当ることはありませんか?」という質問が、情報を引き出すためのトリックであることを悟られにくくする
- 質問をしていないふりをして質問をするという仕掛け
- 「〜というのはなぜですか?」
- サトルプリディクション(Subtle-Predictions)
- 未来を予言し、それを的中させたように思わせる騙しの技法
- 「近いうちに〜があるはずです」「これから〜はよくなっていくでしょう」
- 未来を予言したと思わせる仕掛け
4.日常での利用方法
(1)セールスへの応用
- どんな人も自分の話ししか聞きたくない
- 相手の聞きたいことを話してあげる⇒コールドリーディングの流儀
(2)面接への応用
- 多くの人は“自分のタイプ”に合わせたアピールをしている⇒必ず相手のタイプを見極め、それに合わせなくてはならない
(3)クレーム対応の応用
- 冷静に妥当な苦情を言ってくる人:“商品や納期の問題”を訴えている⇔感情的なクレームをつけてくる人:“自分自身”について訴えている
- 感情をむき出しにしてクレームをつけてくるお客さまが本当に訴えたいこと=商品の欠陥や納期の遅れなどではなく、“自分のプライドが傷つけられた”ということ⇒ポイントは、お客様のプライドや重要感を満たすこと
(4)プレゼンやスピーチへの応用
- 聞いている人:あなたのプレゼンやスピーチのすべてをありのままに記憶しているのではない⇒自分にヒットしたところだけが記憶に残る⇒全体としてどれだけまとまったプレゼンをするかではなく、どこの印象が強く残るかということの方が大切
- グループに対するプレゼンやスピーチ⇒必ず両面から表現すること−あることを言ったら、必ずその対極についても言及すること
(5)初対面で心を開かせるための応用
- 人間は誰でも、「人からこういうふうに見られたい」という願望を持っている
- その人の心の中にある「人からこう見られたい」という願望が、実は、「そのペットが好きな理由」に乗っかって浮かび上がりやすくなる
<今日の「これ愉快」>(こ:根拠、れ:例、ゆ:ユニーク点、か:仮説、い:意見)
- こ(根拠):最大の関心事は自分自身。そのため、人は自分が欲しい答えを言ってくる人を信じたがり、心を開く。
- れ(例):記憶していることは、自分が関心のあったこと。自分にとって関心の薄いことは記憶から消えてしまう。
- ゆ(ユニーク点):質問と気付かれずに相手の心理を誘導する。そうすることで、相手が勝手に想像して答えを導き出してくれる。
- か(仮説): 相談に来る人は、自分が聞きたい、こうあって欲しいという想いがある。だから、それを上手く引き出してあげれば、相手の信頼を得ることができる。
- い(意見):相手を観察し、相手から情報を引き出すテクニックを覚えておくと、良い方に使えば人間関係向上に使える。人間関係をよくするには、ちょっとした心理学を知っておくと役に立つ。
<気付き>
ちょっとした言い回しで、人は心を開いて、相手を信じるようになる。言い方一つで人の受ける印象が変わる。相手のことを観察し、言葉の使い方、気の配り方で相手の心が変わってくる。プロジェクトマネジャーの仕事の8割はコミュニケーションとも言われている。どんな仕事でも、リーダとして信頼されるには、コミュニケーション力、心理学を少しは知っておくほうが良い。特に、営業関係の人はダイレクトに成果として現れるのではないだろうか。
<今日の一言>
「ちょっとした心理の誘導で、心を開いてもらうことができる。」
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