第140回目「ナンバ走り 古武術の動きを実践する〜その3」(矢野龍彦、金田伸夫、織田淳太郎共著)

<ポイント>

  • 膝を抜く
  • 歩く時は腰がリード
  • 根性主義的練習から体得できるものがある

<対象となる人>

  • スポーツをやっている人
  • 柔軟性をつくりたい人
  • 古武術の動きに興味のある人

<Principle(面白いこと3点)>

  • 膝をぬくことでクッションをつくる
  • 引っ張られるようにして跳ぶ
  • 間違った前屈は逆効果

So What?/True? (Answerは皆さんも考え下さい)>

  • 古武術の極意は体の使い方、柔軟性にあるのだろうか。体も頭脳と動揺に柔軟性というものが非常に大切なのかも知れない。

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<抜粋>(かっこ内は私の意見)
青(客観重要、まあ大事)赤(客観最重要、すごく大事)緑(主観大切、おもしろい)


5.あたる、とる、ターンする

  • 一瞬の体面の入れ換えを可能にする身体技法=「膝を抜く(外す)」という動作
  • 甲野善紀氏が桑田(巨人)に教え始めたときに抜刀流をアレンジした牽制球の模擬動作を披露⇒「イチ、ニイ、サンの動作をイチだけで完了させる牽制球」⇒支点を消すことで体を宙に浮かせ、予備動作をなくす⇒具体的には、膝を抜いてカクンと尻餅をつくような格好、細かく割った肉体の各部分を一斉に一方向に向けて投げる
  • 膝抜きによる落下エネルギー⇒これが強い力を生む
  • 「とる」という行為:運動エネルギーの吸収が不可欠→「吸収させる」ことを怠った場合、肉体がエネルギーの反発を受ける

6.跳ぶ

  • 腰から歩を進める:左足を出すときは左腰が、右足を出すときは右腰がリードする
  • 引っ張られるようにして跳ぶ
  • 前方に「跳ぶ」ときは、左右いずれかの膝を飛ばすようにして、体を牽引する
  • 上に「跳ぶ」ときは、左右いずれかの腕、特に手首に引っ張られるという感覚
  • 横に「跳ぶ」場合は、膝と肘に引っ張ってもらう
  • ロープに巻きつけた石を自分の胴体にくくり、放り投げる。それに体が抵抗なく引っ張られるという感覚に近い。
  • 後方に飛びのく、後方に移動するときは、「膝を抜いて」尻餅をつくようにすると、よりスピーディに動作を完了できる

7.立つ、座る

  • 軍隊式直立:効率の良い直立姿勢か⇒明らかに疲れる姿勢
  • 楽な立ち方:まず両足が少しだけ開いていなければならない。次に両肩が少し前に出て、力が抜けている状態←体重は爪先方向へと少しだけかかる→骨盤が前傾し、上半身を楽に維持することができるようになる
  • 体が堅い:立位での前屈姿勢:背中が丸まり苦しそう
  • 背中が丸まった老人:背中を丸めて農作業をしてきた痕跡⇔背中を丸めた立位前屈も同じ行為(背中を丸めようとする行為)
  • 前屈体操:「背中を丸める」ためのもので、柔軟体操とは何の関係もない
  • 体はどこから折れ曲がるか:背中や腰の上からではない⇔体の骨の役割を把握しない限り、正しい柔軟体操は困難(コツ(骨)をつかめない)⇒答えは股関節。股関節はちょうど股のラインに位置している。体はこの部分から折り曲げなければならない。→それには鼠蹊部の柔軟性が求められる
  • 正しい前屈姿勢:背中を曲げるのではなく、股関節の鼠蹊部のラインを折り曲げる
  • 正しい前屈のやり方:足首をつかんだ状態から、ゆっくり膝を伸ばしていくことで、体が堅いと思い込んでいる人も、正しい前屈ができるようになる
  • 椅子から立ち上がるとき:両手を両股に添えながら「ヨイッショ」と両足を踏ん張るようにしている人が多い⇒体がきつい、特に腰→これでは立つ動作を繰り返すと腰はしだいに疲労がたまる
  • 足元の30センチほど先の床に何かが落ちていると仮想。その床に落ちているものを拾うすもりで腕を伸ばしながら上体を前方に倒す。重力の法則に従って倒れると同時に、腰が自然と浮き上がる。⇒足や股を踏ん張る必然性は生じない。気がつくと腰が浮き上がっているような感覚ですんなり立ち上がれる
  • 座るときは重力の利用は禁物
  • 「座る」ときの身体の運用:重力が発生すると同時に左右いずれかの肘を肩から引っ張るように引き上げる。上に向かうエネルギーによって、沈みつつある体の重力の加速を抑える

8.根性主義と古武術

  • 「天才アスリート」の多く⇒根性主義的なトレーニングに身を埋めてきたという事実
  • マイケル・ジョーダン:「俺は天才なんかじゃない。でも、世界中のバスケット選手で、俺より練習し、努力した者はおそらく一人もいないだろう」
  • 根性主義に塗れたアスリートが柔軟でスムーズな動きを体得することができたのはなぜか⇒例えば、「千本ノック」。これを「踏ん張る」「うねる」「捻る」の動きで行なうと、数十本で体力の限界がくる⇒気がつくと体が「踏ん張る」「うねる」「捻る」の要素を破棄し、流れるように動いている⇔「地獄の苦しみ」の中から効率的な身体運用法が産声をあげる



<今日の「これ愉快」>(こ:根拠、れ:例、ゆ:ユニーク点、か:仮説、い:意見)

  • こ(根拠):「踏ん張る」「うねる」「捻る」要素を破棄することでスムーズな体の動きが得られる
  • れ(例):一瞬の力勝負が求められる相撲にしても「股割り」のような柔軟性が求められる。摺り足は、ナンバ歩きそのもの。
  • ゆ(ユニーク点):間違った前屈は、背中を丸める練習にしかならない。
  • か(仮説):無駄な力が入らないことで、よりスムーズな動きが得られる。特に1秒を争うレースでは、無駄な動きをなくすこと勝利に繋がる。
  • い(意見):柔軟性を高めるには、正しい姿勢、正しい練習方法が必要。間違った方法で練習すると逆効果でしかない。


<気付き>
知らないと間違った練習をして、まったく効果が上がらないばかりか体をいためることになる。知っているか、知らないか。この違いはどの世界においても、大きな差を生み出す。正しい知識を身につけることがいかに重要か。そのためにも、良書を読んだり、知っている人と知り合って自分の見識を大きくしていきたい。

<今日の一言>
「スポーツの基本には、正しい姿勢、正しい体の動きの理解が大切」



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