第113回目「空想プロジェクトマネジメント読本」(司馬紅太郎監修)(その1)

<ポイント>

  • あのヒーローはPM(プロジェクトマネジャー)の素養はあったのか
  • あの漫画の内容をプロジェクトとしてとらえてみると分かることは何か
  • 身近な素材でプロジェクトを検証してみる

<対象となる人>

  • プロジェクトマネジャー
  • PMPを勉強している人
  • プロジェクトメンバー

<Principle(面白いこと3点)>

  • PMと女優には共通点がある
  • ゴールの設定はSMARTで考える
  • 独創性のあるヒロインより確実な脇役の方がPMとしては適性

この本に興味を持てば→空想プロジェクトマネジメント読本


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漫画を例に、ストーリーを一つのプロジェクトとしてみて、プロジェクトマネジャーの役割をみていく試みで記載されています。PMBOKに準拠されています。
この本は、ITコーディネーター、中小企業診断士の方たちを集めて記載されています。私はPMPを取得しており、PMI米国、PMI東京支部、JPMF等の会員でもあります。PMを勉強する立場から見ても、PMBOKに関することも記載されており、PM関連の面白い例として読むことができると思います。
この本には、他のヒーローものについての分析もあります。
3回程度に分けて紹介していきます。
あしたは、宇宙戦艦ヤマト等です。
<抜粋>(かっこ内は私の意見)
青(客観重要、まあ大事)赤(客観最重要、すごく大事)緑(主観大切、おもしろい)


1.ガンダム

  • PMが備えるべきスキル:「問題解決力」「リーダーシップ」「コミュニケーション」「組織への影響力」「交渉力」
  • PMが行使することが推奨されている権威:専門家の権威、報酬の権威の二つ
  • シャア・アズナブル:IT業界で例えるなら、「あの困難な○○システム開発を成功させた人」という位置づけ(ガンダム
  • PMはマネジメントとリーダーシップのどちらか片方を備えているだけでは不十分(ジョン・コッター)
  • 一般的に、人間は言葉以外の要素、顔の表情や態度などでコミュニケーションをとる割合が50%以上

2.ガラスの仮面

  • PMはコーチであり、ファシリテーターでなければならない
  • プロジェクトマネジメントをうまく行うためには、スペンサーのコンピテンシー氷山モデル(スキル、知識+心の部分(自己概念、特性、動機))の水面下が重要
  • プロジェクトは生き物⇒知識、経験とあわせて、PMのリーダーシップや志に基づく行動哲学、問題解決力が必要
  • 北島マヤ:変わった演技、従来にない、独創性⇔姫川亜弓:完璧な演技、役者根性
  • PMとしてみると、
    • 北島マヤ:PMとしてのセンスは姫川より上。新しい手法を使い新しい方法で開発する。
    • 姫川亜弓:技術力、経験値、知識において高いレベルにある。努力を惜しまない。PMとしての総合的な適格性は上。確実な方法で開発する。
  • PMとして求められる要素と女優に求められる要素の間には、「技術」「知識」「心」の面で類似性がある

3.あしたのジョー

  • ジョー:自らプロジェクトの目標を設定し、その目標に向けた活動をコントロールする
  • スコープ:プロジェクトを実施した結果として作り上げられるモノやサービス
  • スコープ・マネジメント:プロジェクトを成功させるために必要な活動を実施し、得たい成果を確実に得るためのマネジメント
  • 「ゴールの設定はSMARTでなければならない」
    • S(Specific:具体性) → 力石を倒すという具体的ゴール
    • M(Measurable:測定可能性) → 勝敗でゴール達成の可否を測定できる
    • A(Accurate:正確性) → 対戦実現の成否およびその勝敗という形で成果を測定できる
    • R(Realistic and Tangible:現実性と実体性) → 力石を対戦することは現実的なゴール
    • T(Time bound:有期性) → 試合までの期間が決まっている
  • ジョーはSMARTの条件を満たす形でプロジェクトのゴールを明確に設定している→プロジェクトとして適切に立ち上げられている
  • ジョーのプロジェクト:試合は勝っていない(力石戦、カーロス戦、ホセ戦)→重要なプロジェクトはすべて失敗に終わっている
  • ジョー:プロジェクトの目標(=ゴール)が未達であるにもかかわらず、試合結果に満足してしまっている。これは目標達成に忠実であるべきPMの姿勢としては問題がある。
  • ジョーは醜く生きるよりも美しく散るという日本の美学に近い⇒プロジェクトマネジメントの見地から考えると、結果を脇に追いやり、自分の評価基準に照らして満足するのをよしとしている。つまり、単なる自己満足であり、PMとしては失格。PMは、あくまでも成果を得ることに全力を尽くさなければならない。
  • 結局、ジョーはスコープの検証を実施していなかった⇒プロジェクトは立ち上げるだけでなく、実行したら適切なコントロールが欠かせない



<今日の「これ愉快」>(こ:根拠、れ:例、ゆ:ユニーク点、か:仮説、い:意見)

  • こ(根拠):プロジェクトは有期性。だから、ゴールがある。ゴールまでの絵を描くためにプロジェクト計画書が必要。ゴールの設定はSMARTで行う。
  • れ(例):力石もジョーに勝つため、いつまでにどこまで減量し、どういうトレーにグを積めば勝てるか、ゴールを設定していた。プロジェクトの目標を達成(勝つ)するために、いつ何をどの程度実施するかを決めて準備していた。
  • ゆ(ユニーク点):プロジェクトは立ち上げ時の評価も重要。
  • か(仮説):立ち上げ時の評価が十分でないと、その後のコントロールができない。プロジェクト計画書が非常に重要。
  • い(意見):スポーツにしても、その試合は、ひとつのプロジェクトである。目標を達成(勝つ)するには、いつまでに何をどうしていけばよいかをコントロールしていくことが重要。

<気付き>
自分の人生の目標も自分のとっては一代プロジェクト。従って、ゴールまでその様に進んでいくべきか、ゴールの設定をSMARTで行い、自分でコントロールして進んでいく必要がある。自分の目標も、モダンプロジェクトマネジメントしていきたいものです。

<今日の一言>
「ゴールの設定には、SMARTを考える。」



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