第28回目「発想の技法」(さとう秀徳著)

昨日に引き続き、さとう氏の考案のスパーク発想についてです。
たまに億万のココロという番組を見るのですが、アイデア(発想)を出せるか出せないか、ヒントに気付くかどうかが運命を分けているように思えます。
前回紹介の著書にくれば、今回の方が例題や補足資料として発想法のまとめが記載されていて、自分としてはこちらの方が読みやすかったです。
この本に興味があれば→発想の技法―創造的アイデアを生み出す実践技法
(少し古い本です。ユーズドしかないようです)
幹は5つ。
1.創造的発想の基本

  • 創造的アイデア:行動・成果に結び付くアイデア
  • テーマ達成のプロセス:テーマ→発想→具体→達成
  • イデアが出る→ヒントが必要
  • スパーク発想:?テーマ→◎視点→*ヒント→!アイデア
  • 視点や考え方次第でアイデアは違ってくる

2.テーマの設定

  • テーマの設定:「どうなればよいのか」
  • テーマ:一般化したり、すり替えたりしない。本当のところをありのままに書く。アイデアが初めから見えないこと。
  • テーマの分類:問題解決型、目標達成型、企画開発型

3.スパーク発想の視点(技法編)

  • 見る技法
    • 状況把握:よくみること
    • イデア:考えて出すものではない。見て聞いて自然に出てくるもの。(基本)
    • 疑問や不明がなくなるまで丹念に調査・考察
    • 目的発想:何のために
    • 本質発想:本質・目的を明らかに
    • ポイント発想:「ポイントは何か」
    • ポイント:あらかじめ内容・状況を十分把握し全体像をつかみ、素直に考える
    • 原因究明
  • 換える技法
    • 変換・改良:現状の改良
    • 主体変換:発想の主体を置き換える
    • 相手発想:相手の立場で
    • ケース変換:似たケースに例える
    • クロス変換:相手発想+ケース変換
    • 先楽方式
    • 持ち駒活用:あるものを十分に活かす
    • 具体発想:具体的に
    • 具体的なものが一番のヒントになりやすい
    • 比較発想
    • 接点着眼:接点に着眼し、円滑にする方法を
  • 広げる技法
    • プラス変換:プラス面に着目(逆手にとる)
    • 視野拡大:一般/空間/時間/人間的拡大
    • mustの否定:mustに囚われない
    • 型破り&J発想
    • 逆真&J発想

4.スパーク発想の視点(ノウハウ編)

  • 自由のノウハウ
    • 自然発想:考えないで素直に見てありのままに表す
    • 10%の遊び:余裕を持つ、道草をする
    • 柔軟発想:固定思想がすべての元凶
    • 囚われ打破:自由発想
    • 休離の原理:うまくいかない時は休む・離れる、寝る
  • 工夫のノウハウ
    • 間接発想:ワンクッション置く
    • 抜け道発想:抜け道をしぶとく探す
    • らくらく発想:面白発想
    • ちょっとの工夫
    • 図解発想:発想樹木、図解する
  • 効果のノウハウ
    • 効果意識:発想の目的=成果を生むこと
    • テイクアップ:引っかかることは紙にかく
    • オリジナル
    • Nの法則:押す→引く→押す
    • 一つひとつ

5.アイデアの具体化

  • いいアイデアかどうか:結果できまる
  • イデア育成:(確信できるまで)アイデアにほれ込まない、「このままでは不十分だ」と思うほうがよい。
  • 確信できれば、思い切り実行
  • 熱意や情熱がベース
  • 実行:具体的な計画、入念な準備、果敢に実行
  • 技術問題:目指す状態や理想状態をはっきりさせることが重要
  • 目的達成の第一歩:目標をはっきりさせること、具体的にすること
  • 目標を具体的にする=目的―「何になりたいか」「何を望むか」を素直に考えればよい
  • 新商品開発←顧客のニーズ:顕在ニーズ、潜在ニーズ
  • ネーミング:「わかりやすさ」が一番求められる
  • 評価・判断:「役に立つかどうか」「プラスになるかどうか」がカギ



気付き
発想の方法がスパーク発想をベースにわかりやすく書かれている。
視点をどうおくかについて、いろいろなパターンが示され、なるほどと思う。
目的・目標を常にもっていなくては、せっかくのノウハウも役に立たない。
まず、何をしたいのか目的意識を持つことが大切。
その上で、提示された発想方法を頭を柔らかくして使っていけば、必ず何かの情報がキャッチできる。
まずは、目的意識を持ち、休みをとりつつも考え続ける(考え抜く)ことです。
  
発想法を活用して、素晴らしいアイデアや特許を取れば、中村教授のように数億円も夢でない?!(余談ですが、あれだけの発明で8億はスポーツ選手の年俸と比べると少ないと思います)