第24回目「ファシリテーターになろう」(高橋浩一著)

ファシリテーターとは何か、どういうことをするのか、どう言ったことに注意して進めるのか。
ファシリテーターになるための技術を一つのテンプレート(分かりやすいプロセス、著者の言う左脳型)で説明されているため、勉強し習得する方法を身につけたい方には参考になります。
この本に興味を持てば→ファシリテーターになろう
幹は二つ。
1.導入編(あなたもファシリテーターになれる)

  • 常識にとらわれない
    • ワークショップ:重要なテーマについて開く不定期な会合
    • ファシリテーター:会合のリード役
    • システム思考:クリティカルシンキングの因果関係の属している
    • 「段取り7割、当日3割」で60点主義をつらぬく
    • 一流のビジネスパーソン:事前準備にエネルギーを投入する
    • 段取りのノウハウ:ワークショップの成否をわける
    • 60点主義:①合意形成、②ビジョン形成、③問題解決
    • 60点とはどういう状態かを仮説として定義する
    • ファシリテーター:中立的な立場は取れない(プロセスコンサルタントではない)
    • プロジェクト会議の企画・準備:何を準備するか、予想されるリスクは何かを想定する
  • 成功法則1:個人の資質は必要ない、成功法則2:チーム体制で臨め
    • 因果関係:問題解決の第一歩→真の原因を把握して初めて問題が解決できる
    • 左脳系ファシリテーションに必要なスキル:「対人力」「論理的思考力」
    • ファシリテーションツール:最重要作業=事前アンケートの調査項目の検討
    • ワークショッププログラムの基本方針:ワークショップを管理、ワークショッププロセス(準備・実行・結果報告)を理解、チームビルディングの4つの視点(プロデューサー、コンサルタントファシリテーター、ワークショップ参加者)、クリティカルシンキング
  • 成功法則3:論理的思考で勝負
    • 試行力:考えたらすぐに行動、何度でもやり直す→前に進むことが重要
    • ファシリテーター:メンバーの思考を効果的に活かしながら成果を出す技術
    • 対人力が弱ければ、論理的思考力を使え
    • ファシリテーター:会社のビジネスがわかることが要求される=会社を取り巻く外部環境と企業の内部環境との関連性を大局的見地から把握
    • 因果関係ループ:外部要因、内部要因、ループの種類、遅れ、特性
    • 因果関係ループ:好循環ループと悪循環ループ

2.実践編(失敗のしようのないワークショップ)

  • 成功法則4:段取り7割、当日3割
    • 事前準備とワークショップ事前調査説明会の用意が成否を握る
    • ワークショップにおけるヘッドワーク:構想力、運営力、段取り力
    • SWOT分析で現状認識を共有
    • イデア:ある物とある物をくっつけて新しい物を生み出すこと
    • レバレッジポイント:重要成功要因
  • 成功法則5:参加者は合意したい
    • 選択と集中
    • プロジェクトで成功:部門内部、関連部門の理解と協力が必要→当事者意識を持ってもらうための手段としてワークショップを企画
    • 合意形成が重要:合意形成が失敗すれば他部門からの協力が得にくくなる
    • 左脳系ファシリテーションのワークショップ手順:①テーマの決定、②キーワードのリスト化、③キーワードのグループ別分類、④テーマに対するSWOT分析実施、⑤SWOT分析と因果関係図の組み合わせ、⑥因果関係ループの完成、⑦重要成功要因の特定
    • 合意形成:やり方さえ間違わなければ、必ず成功する
    • 非協力的な人も心の中では合意する腹づもりがある
    • ワークショップの成功要因:①ファシリテーションに対するチームメンバーの理解度、②参加者向けの事前アンケートの質問項目の整備、③事前段取り、④ファシリテーションスキル、⑤重要成功要因を見極める参加者の判断力
  • 成功法則6:落とし所を用意する
    • 心・技・体
    • 心:相手の反応を読み取るスキル、感じること
    • 感じ取る能力=空気を読む、うまく行っているかどうかを嗅ぎ取る→ゲゲゲの鬼太郎の妖怪アンテナ
    • 技:論理的プロセスの展開→①ワークショップの企画・準備のノウハウ、②展開のノウハウ、③まとめのノウハウ、④ファシリテーションノウハウ
    • 体:ファシリテーターの体の動き、動作
    • 収束:最終地点の方向性、落とし所の用意
  • 成功法則7:時には打たれろ
    • 試行を重ねる:打たれてからが本当の対話が始まる
    • 打たれることを前提としてファシリテーションの方が気が楽→大リーグボール1号(打たせて捕ることを目的とする)
    • 打たれて何なんぼの開き直れるくらい冷静な態度で臨む→マニュアル的な技法に走らなくなる
    • 叩かれても「今日はこれくらいにしといたるわ」の気概を持つ
    • ファシリテーションスキル強化法:①スキルの軸を持ち、経験・知識を肉付けする、②本を読む、③嫌いなものにも触れてみる
    • 経験がないなら思い切って打って出る



気付き
ファシリテーターとはどういうことかを考えて、また、どういう技術(スキル)を身に付けるべきかを、システムシンキングをベースとして述べられている。
特に、左脳系(テンプレート)をベースにすることで、誰もが学べることとして示され参考となる。
記載されていることは、他のことにも通じることも多い。
事前準備が成否を分けること、場の空気を感じることの大切さ、前向きにチャレンジしていくことの大切さ等。
システム思考としては、全体をいかに見るか、レバレッジポイントをいかに正確に掴むか、ここをしっかり抑えることが重要。
システム思考は、いろいろなケースで使えるテクニックと思います。
  
システムシンキングもそのうちフォトリーディングします。勿論、このブログにも載せます。