第62回「PMP受験対策〜アウトプットから憶えるPMP対策」(その8:調達)

使用する本は以下の通りです。
・PMBOKガイド:2000年版
・Porject Management Professional(PMP教科書)(翔泳社
・PMP試験実線問題(オーム社
・よくわかるPMP認定試験合格対策(技術評論社
・PMP試験対策講座1 基礎編(翔泳社)(→iPOD等に録音し通勤時間等で聞くと良)
Pmp Exam Prep(Rita本)(随時使用)
このブログでは、各プロセスのインプット・ツールと技法・アウトプットを、アウトプットを中心に理解しながら憶えていくことに重点をおきます。
私が考えるアウトプットからみたストーリーを記載しますので参考にして下さい。但し、見るだけでなく、必ず自分なりの言葉で整理しなおし、口に出して憶えてみてください(オートクライン機能を活用してください)。また、他によい憶え方があれば教えてください。
※暗記用カードを作成しました暗記用カード
(一部解説を追記)
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PM関連の資格は、ここで紹介しているPMPの他にP2Mがありますが、PWAというのもあるようです。”まちづくり”便利帳さんのブログでしりました”まちづくり”便利帳

<8回目:プロジェクト・調達・マネジメント>

1.調達計画
製品やサービスをプロジェクト組織の外部から調達することで、どのプロジェクト・ニーズがもっともよく満たされるかを判断するプロセス

  • <インプット>
    • スコープ記述書
    • ②成果物記述書
    • ③調達に要する資源
    • ④市場状況:市場でどんな製品、サービスが調達可能かを検討
    • ⑤他の計画からのアウトプット
    • ⑥制約条件
    • ⑦前提条件
  • <ツールと技法>
    • 内外製分析:内作するかどうか。間接費用も考慮。
    • ②専門家の判断
    • 契約形態の選択:定額請負契約(一括請負契約)、実費償還契約、T&M(単価契約)
  • <アウトプット>
    • 調達マネジメント計画書
    • 作業範囲記述書(SOW):納入候補者が当該製品・役務を納入可能か判断するために調達品の詳細を記載した資料。納入者からみると成果物記述書になる。
  • <アウトプットの確認>:調達とはプロジェクトの外部から製品やサービスを獲得することを示す。そのためには、調達方法、契約形態を記した調達マネジメント計画書や、調達する内容を記述した作業範囲記述書(SOW)を作成する。
  • <ストーリー>プロジェクト外部から製品やサービスを調達するための調達方法、契約形態を調達マネジメント計画書に纏める。また、調達する内容を作業範囲記述書として記載しておく。 →何を調達方法・方針を決めるのか(インプット):プロジェクトのニーズや目標を確認するためにスコープ記述書や、技術的課題や懸案事項を把握するために成果物記述書を参考にする。また、調達(契約)に関する専門家(調達に要する資源)にも聞く。市場から調達する場合には市場状況を把握しておく。 →どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):内作で行うか外注するかを決めるため内外製分析を行う。また、契約については契約形態の選択を行う。

2.引合計画
引合を行うのに必要な文書を作成すること

  • <インプット>
    • 調達マネジメント計画書
    • ②作業範囲記述書(SOW)
    • ③他の計画からのアウトプット
  • <ツールと技法>
    • 標準様式
    • ②専門家の判断
  • <アウトプット>
    • 調達文書:提案依頼書(RFP)、納入候補からプロポーザルを得るために使用
    • 評価基準
    • ③作業範囲記述書更新版
  • <アウトプットの確認>:調達品の要求事項を提案してもらうために提案依頼書(RFP)などの調達文書を作成する。また、候補者を選択するためにあらかじめ評価基準を作成しておく。
  • <ストーリー>候補者からプロポーザルを提出してもらうため調達品の要求事項を提案依頼書(RFP)などの調達文書にまとめる。また、候補者を選択するための評価基準をあらかじめ作成しておく。 →何を元に依頼書(調達文書)を作成するのか(インプット):調達の方法は、調達マネジメント計画書にそって実施する。また、調達する内容は作業範囲記述書(SOW)を参照する。 →どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):調達文書の作成には、調達文書のひな形である標準様式を使う。

3.引合
プロジェクトのニーズをどのように満たすかについて、納入候補から回答(入札書やプロポーザル)を得ること

  • <インプット>
    • 調達文書:提案依頼書(RFP)、納入候補からプロポーザルを得るために使用
    • 適格納入者リスト:納入候補に関する情報のリストまたはファイル
  • <ツールと技法>
    • 入札説明会:すべての納入候補を対等に扱う
    • 入札公告
  • <アウトプット>
    • プロポーザル:要求された調達品を供給する能力と意思を示す納入者が用紙する文書
  • <アウトプットの確認>:引合計画のアウトプットである調達文書に対する納入候補者からの回答であるプロポーザル(提案書、見積書など)を得る。
  • <ストーリー>調達文書に対する納入候補者からの回答としてプロポーザル(提案書、見積書)を得る。 →何を元にプロポーザルを得るのか(インプット):調達文書に対する回答なので調達文書。どの納入者候補者にするかは、適格納入者リストを参考にする。 →どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):入札説明会入札広告で納入候補者に情報を伝えたり公開したりする。

4.発注先選定
入札書あるいはプロポーザルを受領し、評価基準を適用して納入者を選定する。

  • <インプット>
    • プロポーザル
    • 評価基準
    • ③組織の方針
  • <ツールと技法>
    • 契約交渉
    • 重み付け法定量的化して評価する
    • スクリーニング・システム足切り
    • 独自見積り:査定見積りとも言う
  • <アウトプット>
    • 契約:契約書、発注書、覚書
  • <アウトプットの確認>:納入者を選定して契約する。
  • <ストーリー>納入者を選定して契約を行う。 →何を元に契約するのか(インプット):納入者から提案されたプロポーザル(引合のアウトプット)を参照し、評価基準(引合い計画のアウトプット)や組織の方針を元にする。 →どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):契約にあたっては事前に内容確認と合意を取るため契約交渉を行う。また、評価に当たっては重み付け法による手数付けや、スクリーング・システムによって足きり条件(最低条件)を設定する。また、発注者側も独自見積り(査定見積り)を行い妥当性をチェックする。

5.契約管理
納入者のパフォーマンスが契約上の要求事項を確実に満たすようにするプロセス

  • <インプット>
    • 契約
    • 作業結果
    • 変更要求
    • 納入者からの請求書
  • <ツールと技法>
    • 契約管理変更システム:事務手続き、変更追跡システム、紛争解決の手続き、変更を許可する承認者の職位レベル
    • 実績報告
    • 支払システム
  • <アウトプット>
    • コレスポンデンス:購入者と納入者間の文書によるコミュニケーションの結果。例:不満足なパフォーマンスへの警告
    • 契約変更
    • 支払要求
  • <アウトプットの確認>:契約に関して取り交わされる文書であるコレスポンデンス、契約内容に変更があれば契約変更を管理し、支払いまで行けば支払要求を確認する。
  • <ストーリー>契約に関して取り交わされる文書で納入者/購入者感の特定のコミュニケーションを記述する文書であるコレスポンデンスを作成し管理する。また、契約に変更があったか契約変更を管理し、支払い(支払要求)を行う。 →何を元に契約管理を行うのか(インプット):契約(発注先選定のアウトプット)にそって管理する。また、納入者の作業結果が契約通りかを管理し、契約条件に変更があれ変更要求を実施する。支払いについては納入者からの請求書を参照する。 →どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):契約変更については契約変更管理システムに従って実施する。また、実績報告をもとに状況を確認する。支払いについては、支払システムにそって実施する。

6.契約完了
契約を完了し清算する。

  • <インプット>
    • 契約文書
  • <ツールと技法>
    • 調達監査
  • <アウトプット>
    • 契約ファイル
    • 公式な受入れと終結
  • <アウトプットの確認>:契約に関する記録一式を契約ファイルとして保管する。また、契約の完了を文書で正式に納入者に通知し公式な受入れと終結を行う。
  • <ストーリー>契約に関する記録一式を契約ファイルとして保管する。また、納入者に対して契約の完了を文書で正式に通知し公式な受入れと終結を行う。 →何を元に契約を完了させるのか(インプット):契約に関するすべての文書である契約文書を参照する。 →どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):調達計画から契約管理までの体系的なレビューである調達監査を通じて行う。

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