第55回「PMP受験対策〜アウトプットから憶えるPMP対策」(その1:スコープ)
今年度(3月末)にPMPを受験することになりました。実は、SMCセミナーを再受講した理由の一つに、限られた時間での受験なので潜在意識の活用にも頼ってみようとの思いがありました。
使用する本は以下の通りです。
・PMBOKガイド:2000年版
・Porject Management Professional(PMP教科書)
・PMP試験実践問題
・よくわかるPMP認定試験合格対策
・Pmp Exam Prep(Rita本)(随時使用)
このブログでは、各プロセスのインプット・ツールと技法・アウトプットを、アウトプットを中心に理解しながら憶えていくことに重点をおきます。
フォトリーディングした本の紹介とは少し異なるかもしれません。ただ、上記の5冊をエッセンスにするため5冊読んだことにします(笑)。
私が考えるアウトプットからみたストーリーを記載しますので参考にして下さい。但し、見るだけでなく、必ず自分なりの言葉で整理しなおし、口に出して憶えてみてください(オートクライン機能を活用してください、オートクライン機能については1/23のブログも参照して下さい)。また、他によい憶え方があれば教えてください。(ここでは、あくまで各プロセスのアウトプットを出すストーリーの考え方を主体にしています。各項目が意味するものについては調べておいてください。)
<1回目:プロジェクト・スコープ・マネジメント>
1.立ち上げのプロセス
プロジェクトの開始を公式に承認するプロセス
- <インプット>
- ①成果物記述書
- ②戦略計画
- ③プロジェクト選定基準
- ④過去の情報
- <ツールと技法>
- ①プロジェクト選定手法::利益測定法、制約条件付最適化モデル(線形計画法)
- ②専門家の判断
- <アウトプット>
- ①プロジェクト憲章:プロジェクトの存在を正式に認めたことを証明する文書
- ②プロジェクトマネジャの選定・任命--③制約条件
- ④前提条件
- <アウトプットの確認>:プロジェクトを立ち上げるということは、プロジェクトを正式に認めることであり、そのためプロジェクト憲章を記載する。そしてPMを選定しておく。
- <ストーリー>:プロジェクト憲章でプロジェクトの承認を正式なものにする。→何を元にプロジェクトを承認できるのか(インプット):それには、プロジェクトの製品や特性を知る必要がある(成果物記述書)、組織としての戦略と一致しているかを確認する必要がある(戦略計画)、組織としての選定基準に照らし合わせる必要がある(プロジェクト選定基準)、成功するかの参考にある過去のプロジェクトを知る必要がある(過去の情報)。→どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):プロジェクトの選定を判定する手法(プロジェクト選定手法)を用いたり、専門家に聞いたり(専門家の判断)する。
2.スコープ計画
プロジェクトの目標や成果物などを記載したスコープ記述書を作成するプロセス
- <インプット>
- ①成果物記述書
- ②プロジェクト憲章
- ③制約条件
- ④前提条件
- <ツールと技法>
- ①成果物分析
- ②便益・費用分析:PV(現在価値)、BCR(費用効果比率)、NPV(正味原価価値)(内部利益率 NPVがゼロに等しいときの割引率のことで投資コストの現在価値と将来の収入の現在価値が等しいときの利益率を計算する)、ROI(投資利益率=利益/投下資本)
- ③代替案の識別
- ④専門家の判断
- <アウトプット>
- ①スコープ記述書:プロジェクトの意思決定のベースラインとなるように、プロジェクトの目標、要素成果物、要求事項(要素成果物の特徴)を文書化したもの。
- ②スコープマネジメント計画書:プロジェクト計画書の一要素。スコープをいかに管理するか。
- <アウトプットの確認>:プロジェクト憲章から、プロジェクトの目標や成果物等を記載したスコープ記述書を作成する。
- <ストーリー>:プロジェクトの目標や成果物等を記載したスコープ記述書を作成する。→何を元にしてスコープ記述書を作成するのか(インプット):成果物を知りためにプロジェクトの製品や特性を記した成果物記述書や、立ち上げプロセスで作成したプロジェクト憲章などをもとにする。→どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):成果物を理解するため成果物記述書をもとに成果物分析を行う。また、費用効果を知っておくために便益・費用分析を行ったりする。他には、代替案の識別や、専門家の判断を仰いだりする。
3.スコープ定義
プロジェクトの主要な要素成果物をより管理しやすい単位に細分化し、プロジェクトの全作業をWBSとして作成することである。
- <インプット>
- ①スコープ記述書
- ②制約条件
- ③前提条件
- ④他の計画からのアウトプット
- ⑤過去の情報
- <ツールと技法>
- ①WBSのテンプレート
- ②要素分解
- <アウトプット>
- ①WBS
- ②スコープ記述書更新版
- <アウトプットの確認>:スコープ記述書をもとに、要素成果物を細分化し、WBSを作成する。
- <ストーリー>:プロジェクトの成果物を管理しやすいように分割するためWBSを作成する。→何を元にしてWBSを作成するのか(インプット):前プロセスであるスコープ計画で作成したスコープ記述書をもとにする。→どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):スコープ記述書をWBSの形になるように要素分解する。また、過去のプロジェクトのWBSをテンプレートとして利用する。
4.スコープ検証
ステークホルダーからプロジェクト・スコープについて、公式の承認を受けるプロセス
- <インプット>
- ①作業結果
- ②成果物に対する文書
- ③WBS
- ④スコープ記述書
- ⑤プロジェクト計画書
- <ツールと技法>
- ①検査
- <アウトプット>--公式な受け入れ
- <アウトプットの確認>:スコーププロセスで作成してきたアウトプットを公式に受け入れる(公式な受け入れ)。
- <ストーリー>:スコーププロセスで作成してきたアウトプットを公式に受け入れる(公式な受け入れ)。→何を公式に受け入れるのか(インプット):プロジェクト・スコープ・マネジメントの各プロセスで作成した、WBS、スコープ記述書などをもとに作成する。→どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):インプット情報を検査し、公式に受け入れるかを決める。
5.スコープ変更管理
スコープ・マネジメント計画書に従って、プロジェクト・スコープの変更をコントロールするプロセス
- <インプット>
- ①WBS
- ②実績報告書
- ③変更要求
- ⑤スコープ・マネジメント計画書
- <ツールと技法>
- ①スコープ変更管理システム:スコープ変更に関わる業務手順を示したもの=事務手続き、変更追跡システム、変更を許可する承認者の職位レベル
- ②実績測定
- ③追加の計画
- <アウトプット>
- ①スコープ変更
- ②是正処置
- ③教訓
- ④改訂ベースライン
- <アウトプットの確認>:スコープが変更されるためスコープの変更、変更があれば計画に戻すため是正処置を行う。変更した場合は、ベースラインが変わるため改訂ベースライン。
- <ストーリー>:スコープが変更されるためにスコープ変更、他に他の変更管理システムと同様に是正処置、教訓、改訂ベースラインがある。→何をもとに変更管理を行うのか(インプット):スコープ・マネジメント計画書に基づいて実施する。スコープを変更するためスコープ定義のアウトプットであるWBSを参照する。また、変更に当たっては変更要求や実績報告書も参照する。→どのようにしてアウトプットを出すのか(ツールと技法):スコープ変更管理システムに則り実施する。また、実績報告書に対して実績測定を行う。
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